軽貨物ドライバーとは、軽トラックや軽バンといった軽自動車を使って配達先に荷物を届ける仕事です。事業としての正式な名称は「貨物軽自動車運送事業」となります。
軽貨物ドライバーの一日あたりの走行距離は、中型トラックや大型トラックを使用するドライバーと比べると非常に短くなっています。また、軽トラックで運ぶことができる程度の大きさの荷物を主に扱うため、トラックドライバーとしては身体的な負担が比較的少ないのも軽貨物ドライバーの特徴の一つです。そのため、女性や高齢者であっても働きやすい業種であると言えるでしょう。
なお、軽貨物ドライバーには、次のように業務委託とフリーランスという2つの業務形態があります。
フリーランスの軽貨物ドライバーは、運送会社に所属せず、荷物を送りたい企業と直接契約を結び、案件ごとに報酬が収入となります。運送に使用する車両を自分で用意する必要があるため一定額の初期費用が必要となるものの、出来るだけ多くの案件を受注したり、あるいは、適度な量の案件を自分のペースでこなしたりと、状況に応じて働き方を変えることができるのは、フリーランスの軽貨物ドライバーの大きな特徴と言えます。
業務委託の軽貨物ドライバーとして働く場合、運送会社に所属し、運送会社からの依頼を受けて配達を行います。フリーランスの軽貨物ドライバーと比べると、ドライバー個人の裁量は少なくなるものの、安定した収入を継続して得やすい業務形態であると言えるでしょう。
また、業務委託の軽貨物ドライバーの場合、運送会社によっては、配達に必要な車両を会社の負担で用意してくれることがあります。したがって、フリーランスの軽貨物ドライバーと異なり、業務委託の軽貨物ドライバーの場合、必要な初期費用はほとんどありません。
また、中には、新人ドライバー向けの研修制度を用意している運送業者もあります。そのため、未経験でも仕事を始めやすいという点も、業務委託の軽貨物ドライバーの大きな特徴と言えるでしょう。
軽貨物ドライバーは、普通自動車免許を持っていれば業務を行えます。長距離ドライバーは大型免許が必要ですが、軽貨物車両を運転する場合は大型免許は必要ありません。
普通自動車免許には「AT（オートマ）車限定」免許と「MT（マニュアル）車」の免許がありますが、軽貨物ドライバーを目指すのであれば「MT（マニュアル車）」の免許を取得することが無難です。運送会社によっては、「MT（マニュアル）車」の免許を取得している人のみが対象の求人もあります。
また、必須ではありませんが、火薬や石油といった取り扱いに注意が必要な荷物を扱う場合は「危険物取扱者」の資格があると有利です。
さらに、個人で運送業を開業する際には事業用自動車の安全運航を書く尾するために義務付けられた「運行管理者」の資格や、各事業所に配置が必要な「整備管理者」の資格が必要です。
軽貨物ドライバーに必要なスキルとして、スケジュール管理能力が挙げられます。
軽貨物ドライバーは、お客様の希望の配送時間にしっかりと荷物を届ける必要があります。配送時間に遅れないように、しっかりと計画性を持って業務を進める能力が必要です。
ルート配送ドライバーと軽貨物ドライバーは、ともに一定のエリア内で荷物の配達を行う仕事であり、トラックドライバーに分類される仕事の中では、比較的よく似た業種であると言えます。とはいえ、ルート配送ドライバーと軽貨物ドライバーとでは異なる点も多くあります。
例えば、配送で使う車両の大きさは、ルート配送ドライバーと軽貨物ドライバーとでは大きく異なります。既に触れたように、軽貨物ドライバーは配送に軽自動車を使用しますが、ルート配送ドライバーの場合、普通免許で運転できる1.5tトラックはもちろん、場合によっては、準中型免許が必要となる2tトラックを使用することもあります。
また、ルート配送ドライバーと軽貨物ドライバーとでは、業務形態も異なります。既に触れたように、軽貨物ドライバーの場合、フリーランスおよび業務委託で業務を行いますが、ルート配送ドライバーの場合、基本的に運送会社の社員として業務を行うのが一般的です。
本メディアではルート配送の中でも食品配送ドライバーにまとを絞って、その仕事内容や魅力について紹介をしています。まだどの配送ドライバーになろうかと決めかねている方はぜひチェックしてみてください。
