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雪の日の配送で気をつけること

冬の雪道は、予想外のトラブルが発生しやすく、配送ドライバーにとってとくに注意が必要です。この記事では、雪の日に安全に配送を行うためのポイントを詳しく解説します。

気をつけたいポイント

雪道では、いつも以上に慎重な運転が求められます。以下のポイントをしっかり押さえて、安全に配送を進めましょう。

車間距離は広めにとる

雪道では、ブレーキをかけてもすぐに止まることが難しくなります。たとえば、通常は30メートルで止まる車が、雪道ではその2倍以上の距離が必要になることも。前の車との車間距離は通常の倍を目安にし、交差点やカーブではさらに広くとりましょう。

また、配送時に車を路肩に停める際は、後続車や対向車にも十分注意し、停車位置を確認することが重要です。

急発進や急加速はしない

雪道では、急な操作がスリップを引き起こす原因となります。たとえば、急ブレーキをかけるとタイヤがロックし、制御が難しくなることがあります。

アクセルやブレーキはやさしく、じわりと操作することを意識しましょう。とくに信号待ちや交差点での発進時には、急加速を避け、ゆっくりと速度を上げるようにしましょう。焦らず、余裕を持った運転が大切です。

坂道で停車しない

雪道での坂道は、とくに滑りやすくなります。上り坂で停止すると再発進が難しくなるため、なるべく停車を避けることが肝心です。信号が変わるのを見越して、停止せず、一定の速度で登り切るようにしましょう。

下り坂では、低速ギアを使用してエンジンブレーキを活用し、できるだけブレーキに頼らない運転を心がけます。急ブレーキは避け、速度をコントロールしながらゆっくりと下りましょう。

細い道を避ける

雪の日には、交通量が少ない細い道や住宅街の裏道は除雪が十分に行われていないことが多く、スタックするリスクが高まります。可能な限り、交通量が多く、除雪がしっかりとされている広い道路を選んで走行しましょう。

また、配送先が細い道の先にある場合、車を安全に停められる広い場所を見つけ、そこから徒歩で荷物を運ぶなどの工夫をすると安全です。

もしスタックしたら

雪道で車がスタックしてしまった場合、焦らずに冷静に対処することが大切です。

雪を取り除く

まずはスコップや雪かき道具を使って、タイヤ周辺の雪をしっかりと取り除きます。とくに駆動輪周りの雪をしっかり固めることで、タイヤのグリップ力を高めることができます。豪雪地帯では、道路脇に砂箱が設置されていることがあり、その砂をタイヤの周りに撒くと効果的です。砂を撒く際は、車の進行方向に対して均等に撒くように心がけましょう。

布やフロアマットを挟む

タイヤと雪の間に布やフロアマットを挟むことで、タイヤが雪に滑るのを防ぎ、車を動かせるケースもあります。この方法は、スタックした際に非常に有効ですが、タイヤが布やマットを滑らせることで後方に飛び出すことがあるため、周囲の安全を確認しながら慎重に行いましょう。

また、カー用品店で販売されている雪脱出用のプレートを常備しておくのもおすすめです。

牽引してもらう

自力での脱出が難しい場合は、周囲にいる他の車に牽引をお願いするのも良い方法です。牽引ロープを常備しておけば、迅速に対応できます。

牽引を依頼する際は、車の牽引箇所をしっかり確認し、安全な範囲で作業を進めることが大切です。また、牽引する車とのコミュニケーションをしっかりと取り、無理のない力加減で引っ張ってもらうようにしましょう。

ロードサービスに相談する

自力での脱出がどうしても難しい場合や、周囲に助けを求められる人がいない場合は、ロードサービスに連絡し、プロの助けを借りましょう。事前に連絡先を確認し、スマートフォンに登録しておくと、いざというときに安心です。

出発前の準備

雪の日に配送を行う際は、出発前の準備がとても重要です。まず、ワイパーやタイヤの点検を行い、視界を確保するために窓やミラーに撥水コーティングを施しましょう。とくにタイヤは、溝の深さや空気圧を確認し、冬用タイヤがしっかりと装着されていることを確認してください。

さらに、最新の交通情報をチェックし、道路の冠水や通行止めなどの情報を把握して、安全なルートを選ぶことが大切です。

時間がかかる前提で動く

雪道では通常よりも配送に時間がかかります。しかし、間に合わないかもしれないと焦りながら運転すると、交通事故を起こしかねません。時間がかかることを前提に考え、普段以上にスケジュールに余裕を持って行動することが重要です。

雪道対策のアイテム

雪の日には、以下のアイテムを準備しておくと安心です。

冬用タイヤ

スタッドレスタイヤは、雪道での安全運転に欠かせません。タイヤの溝が十分に残っているか、全車輪に均等に装着されているかを確認しましょう。

雪道では、タイヤの状態が車の挙動に大きく影響します。用タイヤを装着していない場合、事故のリスクが高まり、場合によっては法的な問題になることもあります。

タイヤチェーン

タイヤチェーンは、急な雪や凍結に備えるために必須のアイテムです。とくに雪の多い地域や、山間部などでは必須アイテムとなるため、事前に準備しておきましょう。

ウインドウォッシャー液

寒冷地では、凍結防止用のウインドウォッシャー液を使用しましょう。通常のウインドウォッシャー液を使うと、吹きかけた瞬間に凍りついてしまい、逆に視界が悪くなる可能性があります。寒冷地用の液を使用することで、窓が凍りつくのを防ぎ、クリアな視界を確保できます。

雪かき道具

スコップや雪かき用の道具を車に常備しておくと安心です。車の屋根や窓に積もった雪をしっかり取り除くことで、走行中に雪がフロントガラスに落ちてくるのを防ぎ、視界を確保できます。

また、駐車場で車を発進させる前に、タイヤ周りの雪を取り除いておくと、スムーズに出発できるでしょう。