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事故に遭った場合の対処法

配送ドライバーは、どんなに気を付けていても車を運転している以上事故に遭ってしまうリスクがあります。もし配達中に事故に遭ってしまった場合、どうすればよいのでしょうか。ここでは、事故に遭った場合の対処法について紹介します。

まずは状況を確認する

まずは、交通の妨げにならないよう安全な場所に車を止めて状況を確認しましょう。負傷者がいないか確認し、怪我人がいた場合は直ぐに応急措置を行います。

警察へ報告

人身事故・物損事故を問わず、警察に報告します。事故が発生した場所や負傷者数、損壊の度合いなど詳細を伝えましょう。負傷者がいる場合は、併せて救急車も呼びます。自身だけで伝えきれない場合は、周りの人に頼りましょう。

事故は小さいものでも通報する

どんなに小さな事故であっても、必ず警察への通報は行いましょう。事故の直後は何ともなくても、時間が経ってから身体に異変が生じる場合もあります。

注意したいのは、事故後に被害者が立ち去ってしまうようなケースです。例えば、「子どもとぶつかって少しケガを負わしてしまったが、子どもは大丈夫だと言って走り去ってしまった。子どもが元気そうだったので通報しなかったが、その後子どもの親が子どもがケガしていることに気づき警察に通報した」場合、最悪ひき逃げとして扱われる可能性があります。

保険会社へ連絡する

保険会社へ連絡しましょう。どのような対応を行うべきか相談に乗ってくれます。

現場の担当者に連絡する

現場の担当者に事故があったことを報告します。届け先に連絡したり、他のドライバーに代行を頼んだり、配達業務への影響が最小限になるよう手配を行いましょう。

事故車を修理に出す

その後、事故車を修理に出します。車が走行不可能になっている場合はレッカー移動を依頼します。修理には、少なくとも1~2週間ほどはかかるケースが多いです。

車を修理している間は配達業務が行えないため、台車を手配しましょう。スムーズに手配できるよう、あらかじめ台車サービスを行っている業者を調べておくと安心です。

黒ナンバー付きの代車が必要になる

代車は黒ナンバー付きの車を用意する必要があります。黒ナンバーは、軽貨物運送事業を行う車両に取り付けるナンバープレートのことです。緊急事態であっても自家用車を代車にするのは違法行為となるため気を付けましょう。

第三者に被害が生じたら

第三者に損害が生じた場合というのは、「顧客の貨物を運んでいる最中に運転をあやまって顧客の貨物を破損した」「配送先の倉庫に車両をぶつけてしまい倉庫を破損した」などのケースのことです。

このような場合、被害を受けた第三者が損害の賠償を請求するのは運転していた従業員に対してのみなのか、会社に損害賠償を請求した場合に会社は運転していた従業員に支払った賠償額を全額請求できるのかが問題となります。

責任を負うのは誰なのか

民法第709条によると、第三者に損害が生じた場合に一次的に責任を負うのは運転していた従業員です。従業員の故意や過失によって第三者に損害を与えてしまったとき、その従業員は第三者に対して損害を賠償しなければいけません。

しかし従業員が勤務中に事故を起こした場合、その従業員が全責任を負うわけではありません。従業員とともに、会社も責任を負うことになります。つまり、損害を負ってしまった第三者は、従業員だけでなく会社に対しても損害賠償を請求することができるのです。

これを報償責任の原理と言い、簡単に言うと会社は従業員を使って利益を得ているためそこから生じるリスクについても負担するのが公平だということです。また、第三者に損害を与えるような危険な行為を従業員にさせていることから、危険行為によって生じた損害の責任を取らなければいけないという意味もあります。

従業員に危険な行為を行わせて利益を得ている以上、そこから生じるリスクをすべて従業員に押し付けることは認めず会社も責任を負うというのが民法の趣旨なのです。

会社から賠償金を求められる?

会社が第三者の賠償に応じたとき、会社は運転していた従業員に対して支払った賠償金を求償することができるとされています。しかし、支払った賠償金の全額を従業員に求償できるわけではありません。

基本的に会社から従業員に対する損賠賠償や求償の請求は、信義則上相当と認められる限度に制限されます。法律で一律に何割と決まっているわけではなく、従業員の故意・過失の有無や程度、職務内容、労働条件、損害発生に対する寄与度などを考慮してケースバイケースで決まります。

会社に損害が生じた場合

会社に損害が生じた場合とは、例えば勤務中に会社車両を運転中に事故を起こして会社車両を破損してしまったケースなどが当てはまります。このケースだと従業員は故意・過失によって会社の財産を害してしまったため、会社に対してその損害を賠償する責任を負う必要があります。

しかし、全額を従業員に負担させるのは法の趣旨からいっても許されません。そのため、会社に損害が生じた場合も第三者に対して損害を与えた場合と同じく、従業員の会社に対する責任は一部に限定されます。会社に対し、全額を賠償する必要がないとされるケースが圧倒的に多いです。

従業員が全ての損害賠償を払うわけではない

このように、従業員が勤務中に故意・過失によって事故を起こして第三者や会社に損害を与えた場合、従業員が全ての損害賠償を払うわけではありません。事案によって従業員と会社の負担割合は異なりますが、これまでの事例などを参考にすると「従業員の軽過失(通常想定されるような不注意)によって引き起こされた事故であれば、基本的に従業員の責任は5~30%程度」となるようです。

損害賠償の負担割合については、まず会社としっかり話し合うことが大切です。会社が提示した金額に納得できなければ、合意する必要はありません。納得するまでしっかり話し合い、会社が提案した金額に納得できた時点で合意書などの書面にサインをしましょう。強制的に給料から天引きすることは労働基準法に違反する行為です。