ここでは、配送ドライバーとして働く方に向けて、確定申告の基本や手続き方法をわかりやすく解説します。
配送ドライバーとして働く方の中には、自分が確定申告の対象になるのか迷う方もいるかもしれません。ここでは、確定申告が必要となる条件について詳しく解説します。
配送ドライバーとして個人で働いている場合、基本的に確定申告が必要です。業務委託やフリーランスで働いている場合は、「個人事業主」として扱われるため、自ら所得を計算して申告・納税を行う必要があります。
確定申告が必要となる基準は以下のとおりです。
所得とは、売上から経費を差し引いた金額を指します。売上が多くても経費が多ければ、所得は小さくなります。
会社員としての給与を受け取りながら、副業で配送業に従事している場合、副業による所得が年間20万円を超えていると確定申告が必要になります。また、本業の勤務先で年末調整が行われていたとしても、その内容には副業分の所得は含まれていません。
そのため、副業で得た所得については、自分で計算し、別途確定申告を行う必要があります。
確定申告をスムーズに進めるためには、事前の準備が欠かせません。まずは、売上や経費などの記録と必要な書類について確認しておきましょう。
売上や経費は、日々帳簿に記録しておく必要があります。記帳方法は以下の2つです。
手書きでもエクセルでも、会計ソフトでも構いません。領収書やレシートと一緒に記録しておきましょう。
確定申告には、以下の書類を用意します。
確定申告の手続きは、提出方法によって流れや準備が異なります。ここでは、主な提出手段とその特徴について見ていきましょう。
確定申告の提出方法は以下の3つがあります。
| 提出方法 | 特徴 |
|---|---|
| e-Tax(電子申告) | 自宅から申請可能。青色65万円控除の条件に該当 |
| 郵送 | 印刷して税務署へ郵送。控え用の返信封筒を同封 |
| 税務署窓口 | 直接提出。税務署の職員と相談しながら可能 |
手軽で効率的なのは、会計ソフトとe-Taxを組み合わせた方法です。
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。それぞれの特徴を比較した表で確認してみましょう。
| 申告方式 | 記帳方法 | 控除 | 提出書類 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 白色申告 | 単式簿記 | なし | 収支内訳書 | 初心者向けで簡単 |
| 青色申告 | 複式簿記 (簡易帳簿で10万円控除も可) |
最大65万円 | 青色申告決算書 | 節税効果が大きい |
帳簿管理に慣れている、またはソフトを使う予定であれば青色申告がおすすめです。
確定申告では、配送業務に必要な支出を経費として計上できます。まずは代表的な経費である車両関連の費用について見ていきましょう。
配送業務では、以下のような車両関連費用を経費として計上できます。
プライベートでも車を使っている場合は「家事按分」が必要になります。
その他、事業に関わる支出も経費に含められます。以下は、配送ドライバーがよく利用する主な経費項目です。
経費であることを証明するために、領収書・明細の保管が重要です。
確定申告をスムーズに行うには、日頃からの準備と管理が重要です。ここでは、領収書の保管や帳簿の整理のポイントを解説します。
レシートや請求書は封筒やアプリで日別に整理し、1か月ごとに帳簿へ記帳します。自宅と事業の支出は分けて管理(按分)しましょう。帳簿と領収書は、税務上7年間の保存が義務づけられています。
青色申告を選択する場合や、収入が多く帳簿の記帳が煩雑になりがちな方は、会計ソフトの導入を検討しましょう。特にクラウド型の会計ソフトは操作が簡単で、初心者でも使いやすく設計されています。
代表的なものとしては、「弥生シリーズ(白色・青色対応)」「マネーフォワードクラウド確定申告」「freee会計」などの会計ソフトです。いずれも確定申告書類の自動作成やe-Taxへの対応など、便利な機能が充実しています。
また、自身での申告が難しいと感じる場合は、税理士に依頼する方法もあります。税理士に依頼する際の費用相場はおおよそ5~15万円程度です。確定申告の時期は税理士も繁忙期となるため、早めに相談や依頼をしましょう。
配送ドライバーとして個人で働く方にとって、確定申告は避けて通れない大切な手続きです。確定申告は帳簿の記帳や経費の整理、提出方法の選択など基本を押さえれば着実に進められます。
青色申告を活用すれば節税メリットも大きくなるため、準備に余裕がある方は積極的に検討してみてください。困ったときは、会計ソフトの導入や専門家への相談を通じて、申告を済ませましょう。