配送ドライバーにとってハンズフリー通話は助かるツールですが、事故を起こしたり、禁止したりしている自治体もある点には注意が必要です。ハンズフリーはどんなものが該当するのかなども含めた注意点をまとめています。
警察はハンズフリー通話に対し「違反ではない」という見解を示しています。改正道路交通法にも「ハンズフリー通話はダメ」という禁止する内容はありません。今後、再び道路交通法が改正しなければ、ハンズフリー通話は取り締まり対象外です。
ただし、事故を起こせば話は変わります。イヤホンを装着して事故を起こせば、安全運転義務違反に該当する可能性があるため油断は禁物です。ハンズフリー通話は、適切な道具、安全運転という大前提があって許されるともいえるでしょう。
自治体の中にも、Bluetoothデバイスのハンズフリー通話を認めていないところもあります。罰則もあるため「ハンズフリー通話は絶対大丈夫」とは一概にいえません。
たとえば、東京都の「道路交通規則 第8条 (運転者の遵守事項)」では「(5)高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。」と定めています。
イヤホンや音楽やラジオの禁止ではありませんが、安全運転のために必要な音が聞こえないような状態での運転は禁止されているのです。たとえば、踏切の警報音が聞こえないような状態での運転は認められていません。
また、ハンズフリー通話は許されたとしても、イヤホンをして通話中に事故を起こせば罰則の対象になる可能性が大きいため注意が必要です。
※参照元:東京都道路交通規則(https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00002199.html#e000001082)
ハンズフリーではなく、ながらスマホは道路交通法で明確に禁止されています。「携帯電話を持って通話しながら運転」「携帯電話の画面を見ながら運転」だけでなく「カーナビの画面を見ながら運転」も禁止事項で、反則金や違反点数の罰則があるのです。事故を起こした場合、反則金と一発免停の違反点数を受けることになります。
ながらスマホで操作をするために画面を見るのは一瞬だけかもしれません。ただ、一瞬だけでも車は前進しています。追突事故や横から出てきた車や人とぶつかる危険性は大きいのです。
ハンズフリーは、スマホのスピーカーや、Bluetoothイヤホン、Bluetoothオーディオ、ハンズフリーキットを使った行為が当てはまります。
スマホにはスピーカー機能を備えたものもあります。ただし、着信がきたとき、スピーカー機能を使うために操作が必要です。運転中の場合は一旦停車してから操作したほうがいいでしょう。また、音声アシスタント機能を備えている機種なら、積極的に利用するのがポイントです。基本的に「運転中は操作をしない」という心がけが求められます。
Bluetoothイヤホンは無線でスマホや音楽プレーヤーを接続できて便利ですが、注意したいのは、両耳を塞ぐタイプです。運転中、両耳にイヤホンを装着して長時間使用していた、また、事故を起こした場合には罰則対象の可能性があります。両耳を塞いでいるとクラクションも踏切の警報音も聞こえづらくなるため、使用するなら片耳タイプを選んだほうがいいでしょう。
大前提として、Bluetoothオーディオを搭載した車なら利用できます。スマホとオーディオを事前に接続しておけば、運転中でもハンズフリー通話が可能です。手元のハンドルで操作ができるような車両も登場しています。ただ、配送用で使う自動車でBluetoothオーディオが搭載されているものはほとんどありません。
端末を操作しなくても通話ができるようになるツールです。ワンタッチで通話できるようなイヤホンタイプや、サンバイザーに付けて音声認識で着信を受けられるようなタイプもあります。充電はUSBやシガーソケットを利用します。使用中に電池切れで使えなくなることもないですし、電池を交換する手間も省けるのはメリットです。
ながら運転(運転中の携帯電話やスマートフォンの使用)は、視線や意識が画面に奪われることで、周囲の危険を認知する力が著しく低下します。そのため、歩行者や車両に気づかず、重大事故を引き起こす極めて危険な行為です。
実際に令和6年中には、携帯電話の使用による死亡・重傷事故が136件も発生しました。これは、携帯電話を使用しない場合に比べて、死亡事故率が約4倍にも上る深刻な状況です。特に、20代から30代の運転者による事故が約5割を占めています。
時速60kmで走行中にわずか2秒間画面を注視するだけで、車は約33メートルも進んでしまいます。このような危険性を鑑み、令和元年12月には道路交通法が改正され、罰則が強化されました。さらに、令和6年11月からは、自転車の運転中のスマートフォン使用にも厳しい罰則が適用されています。
自身や他人の命を守るためにも、「運転中は必ず停車してから携帯電話を使用する」「事前にドライブモードに設定する」など、安全意識を徹底することが求められています。
参照元:警察庁HP(https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/keitai/info.html)
日本の道路交通法では、運転中に携帯電話やスマートフォンの操作を禁止する明確な規定(第71条第5号の5)がありますが、食事やメイクはこれには該当しません。
しかし、運転するすべてのドライバーには、道路交通法第70条に定められた「安全運転の義務」があります。これは、「車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」というものです。
つまり、食事やメイクに気を取られて運転がおろそかになり、安全運転義務違反が適用される可能性があります。
食事やメイクに限らず、運転中に注意力を散漫にする行為は、自分や他人の命を危険にさらす可能性があります。安全運転のためにも、運転中は運転に集中し、運転以外の行為は、安全な場所に停車してから行うようにしましょう。
ながらスマホはハンズフリーでも状況次第では罰則を受けるリスクがあります。いつもはハンズフリーだったが、着信があったためつい自然に手にとって操作して事故を起こした場合、一発免停になるケースもあるのです。
配送ドライバーなら運転中でも電話でやりとりをしたいと考える方も多いでしょう。その場合、電話代行サービスが助けになります。オペレーターが代わりに受電対応してくれますし、営業電話のような不要な着信かどうか精査してくれるのです。運転に集中でき、作業効率のアップ、重要な電話も逃しません。